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2022年秋晴れの日、わたしたちは仕上がってきたばかりの試刷缶を持って旧開智学校、松本城を訪れ、国宝としての展望から今回の〈松本缶〉デザインについてなど、お話をお伺いしました。

松本城

松本城

松本城について

――2023年は明治の修理から110周年という節目の年となりますが、お気持ちはいかがですか?

明治の修理は、江戸時代が終わって天守が不要になり、売りに出されていたものが人々の尽力によって買い戻された後に行われた大規模な修理。
天守は買い戻されたけれど、30有余年の間にとても老朽化が進んだため当時松本中学の校長先生だった小林有也(こばやしうなり)先生という方が呼びかけて修理を行いました。
江戸時代のような形ではお城が必要でなくなって以降、はじめての修理でした。今も城を文化財として残していこうという最初の一歩だったから大切な修理だったのだと思います。これがあったからこそ、現在も形が残って綺麗に保たれていると思います。

――県内でも10件しかない国宝として今後の展望などはありますか?

国宝とは国の宝で国民の財産。私たちは歴史的に見ればごく短い期間の関わりですが、子々孫々にわたって残していくことが大切だと常々思っております。

――11月10日が松本城の日となっている?

そうなんです。 【松本城の日】2021年制定。松本城天守保存のため市川量造らが明治6年に筑摩県管下第1回松本博覧会を開催した初日

――今回の弊社とのコラボについてひとこと

イヤーモデル缶に取り上げていただいたということで大変光栄に思っております。旧開智学校と松本城、2つの国宝がひとつになったデザインということもあり、全国の方に手にとっていただければ嬉しいです。

――今までは長野市が中心だったので、ここまで離れたところを題材にすることがなかったのでこちらとしても大変光栄に思います。

八幡屋礒五郎というと長野市の会社ですが松本でもたくさん売っていますし、松本という観光客がたくさんいらっしゃる場所で、お客様の良い思い出になると思います。

――旧開智学校との関係性は?

この2つの国宝は非常に珍しい組み合わせで、江戸時代にできた建物と明治にできた建物がこれだけ近くにあるのは松本ならではだと思います。
かたや学校、かたやお城ということで時代も年代も種類も違う2つの国宝が徒歩圏内に現存しているというのは非常に稀なことだと思っております。

松本城

デザインについて

――今回の松本缶のデザインはいかがでしょうか?

八幡屋礒五郎さんというと赤い缶のイメージですが、青い空に松本城旧開智学校、それから北アルプスをイメージしてくださったので、とても爽やかで映えるデザインにしてくださってありがとうございます。

――実際松本城さんに足を運んで思ったのですが、建造物そのものも格好良いのですが、景色の中に映えているのがとても印象的でした。松本城に訪れてくださった方に少しでもそういった空気感をお持ち帰りしていただければいいなと思いデザインさせていただきました。

そうですね、松本城の大きな特徴の一つは天守の背景に北アルプスが映えるということです。松本城らしい、松本市らしいものを描いていただいたなと思います。夏に売れそうですよね、これ(笑)

――松本城はどの角度からみても違った格好良さがあるので、ぜひ、現地に訪れた方はこちらの缶では描ききれなかった別の格好いい構図などもたくさん楽しんででいただきたいなと思います。

信州らしいもの、松本らしいものとして、自分用でも、お土産用でもたくさんの方に手にとっていただきたいですね。

新素材?!

――今回は時間の都合上かなわなかったのですが、松本の名産品を七味の素材にするとしたらどんなものが考えられそうですか?

味噌はどうでしょうか。松本市も味噌の生産が非常に多いです。
松本で出荷量が多いのは、スイカ、りんご、セロリなどですかね。りんごパウダーを入れて甘辛にするというのはどうでしょうか?あんまり反応良くないですね(笑)
あとは、奈川のエゴマなどはいかがでしょうか。エゴマの葉っぱを使うことも多いですね。あとはやっぱり蕎麦ですかね。